※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
インターバル走は、きついです。
消防士ランナー歴8年目の筆者は、1500m〜5000mのトラック種目と駅伝(5〜10km)をメインに練習しています。
その中でインターバル走は、週の練習の核であり、最もVO2maxに直接アプローチできるトレーニングです。
私が参考にしているのは、ジャック・ダニエルズのランニングフォーミュラです。
この理論をベースに、インターバル走の仕組み・ペースの決め方・実際のメニューを解説します。
👉 ダニエルズのランニングフォーミュラとは?理論の全体像はこちら
📋 この記事を読むと分かること
- ダニエルズ理論における「Iペース」の定義と目的
- 「1本3〜5分」という重要な時間の考え方
- VDOTを使った自分に合ったペースの決め方
- 1500m〜5000m・駅伝を目指す消防士ランナーの実践メニュー
ダニエルズ理論の5つのペース体系
ジャック・ダニエルズは、練習を目的別に5つのペース(強度)に分類しています。
| 記号 | 名称 | 主な目的 |
| E | イージー | 回復・有酸素の土台づくり |
| M | マラソンペース | マラソン特異的な有酸素能力 |
| T | 閾値(テンポ) | 乳酸閾値の向上 |
| I | インターバル | VO2maxの向上(今回のテーマ) |
| R | レペティション | スピード・走りの効率向上 |
この記事で紹介するインターバル走は、この中の「I(インターバル)ペース」に相当するトレーニングです。
Iペース(インターバルペース)とは何か?
IペースはVO2maxの95〜100%、最大心拍数の97〜100%に相当する強度です。
「きつい」と感じる強度ですが、意識して速くなるレベルではありません。
短い言葉も出ないほどきつい。叫ぶ余裕は一切ない——それがIペースの強度です。
このペースで走ることで、VO2max(最大酸素摂取量)を直接鍛えることができます。
以前の記事でも触れましたが、VO2maxの向上に最も効果的なのがこのIペースのトレーニングです。
「1本3〜5分」——ダニエルズ理論で最も重要な考え方
ダニエルズ理論で特に重要なのが、1本あたりの走行時間を「3〜5分」にするという考え方です。
ダニエルズ理論では、Iペースで走り始めてからVO2maxに達するまでに約2分かかるため、1本3〜5分が「確実にVO2max域に滞在できる長さ」として推奨されています。逆に5分を超えると、VO2maxを維持したまま走り続けることが難しくなります。
ただし、ダニエルズ本では「レストを疾走時間より短く保てば、1本の疾走は3〜5分より短くても構わない」とも明記されています。
仕組みはこうです。1本目はVO2maxに完全に届かなくても、レストが短いと(目安:疾走時間の半分以下)、2本目以降はVO2が既に上昇した状態でスタートするため、きわめて短時間でVO2maxに到達できます。3本目以降も同様に、結果としてVO2maxで走る累積時間がかなり長くなります。
具体例として、200m×20本を1分サイクル(疾走+レストで1分に収める)という方法もダニエルズ本で紹介されています。距離は短くても、レストを極端に短くすることで十分なVO2max刺激が得られます。
重要なのは「1本の長さ」ではなく、セッション全体でVO2max域に滞在する累積時間を稼げているかどうかです。短いインターバルを選ぶなら、レストも必ず短くセットで設計してください。
この「3〜5分」という時間に収まるように距離を設定するのが基本です。
たとえば1000mを走るのにかかる時間が自分のIペースで3分30秒前後であれば、1000mのインターバルは最適な設定です。
VDOTで自分のIペースを決める
ダニエルズ理論には「VDOT(ブイドット)」という指標があります。
直近のレースタイムを入力することで、自分のE・T・I・Rの各ペースが自動的に算出できます。
「昨年の5000mが20分だった」「駅伝10kmを42分で走った」——このようなレースタイムをVDOT計算ツールに入れるだけで、今日からのインターバル走のペースが分かります。
感覚だけで練習するよりも、科学的な根拠に基づいたペース設定ができるのがダニエルズ理論の強みです。
具体的なインターバル走メニュー例
ダニエルズ理論に基づいた代表的なIペースメニューです。いずれも1本あたり3〜5分に収まる設定です。
| メニュー | レスト | 備考 |
| 1000m × 5〜8本 | 走った時間と同程度のジョグ | 5000m・駅伝向けの定番 |
| 1200m × 4〜6本 | 走った時間と同程度のジョグ | 5000m向け。1本がやや長め |
| 800m × 6〜8本 | 走った時間と同程度のジョグ | 1500m向け。スピード寄り |
1回のIペース走のトータル距離は、週間走行距離の約10%以内に収めることが推奨されています。
週60km走っているなら、1回のインターバルのIペース部分の合計は6km以内が目安です。
レスト(休息)の取り方
ダニエルズ理論では、レストは走った時間と同程度かやや短めが基本です。
1000mを3分30秒で走ったなら、レストも3〜3分30秒程度のジョグで回復します。
完全に止まって休むのではなく、ゆっくりジョグで積極的に回復することが大切です。
動き続けることで乳酸の分解が促進され、次の本に向けてより効率よく回復できます。
正直な失敗談——ペースが速すぎて後半崩れていた
ダニエルズ理論を知る前の私は、「インターバル走=とにかく速く走る練習」だと思っていました。
1本目から飛ばし、3〜4本目からペースが崩れ、後半はほとんどジョグと変わらない速さになっていました。
これでは意味がありません。
ダニエルズ理論では「全本数を同じペースで走りきること」が大前提です。
後半でペースが落ちるなら、最初のペース設定が速すぎます。VDOTから算出したIペースを守ることで、この問題は解消されました。
そして、インターバル走を終える際にもう一つ意識していることがあります。
「あと1〜2本いける」「もう1km走れる」という余裕を残して終えることです。
全力を出し切るより、設定ペースを最後まで守り切れた状態で終わることのほうが重要です。余裕を残して切り上げることで、翌日以降の練習の質が保たれ、怪我のリスクも下がります。長期的に積み上げていくための習慣です。
インターバル走の頻度と週間スケジュールへの組み込み方
ダニエルズ理論では、Iペースは週間走行距離の10%程度が適切とされています。
頻度は週1回が基本です。消耗が大きい練習なので、以前週2回行っていた時期は疲労が抜けず怪我につながりました。
私の基本的な週間構成はこのようなイメージです。
・ポイント練習①:インターバル走(Iペース)
・翌日:Eペース(疲労抜きジョグ)
・ポイント練習②:ロング走またはテンポ走
・残り:Eペース(ジョグ)
まとめ
- インターバル走はダニエルズ理論の「Iペース」——VO2maxを直接高める最重要練習
- 1本あたり3〜5分に収まる距離設定が基本(1000m・1200m・800mなど)
- VDOTから自分のIペースを算出し、全本数を同じペースで走りきる
- レストは走った時間と同程度のジョグで積極的に回復
- 週間走行距離の10%以内に収める。頻度は週1回が基本
きつい練習ですが、ダニエルズ理論に基づいてペースを管理することで、「しんどいだけで効果がない」練習を防ぐことができます。
VDOTで自分のペースを把握して、インターバル走に取り組んでみてください。
楽天でも購入できます
この記事のベースとなっているダニエルズのランニングフォーミュラ。私も実際に持っていて、練習の軸にしています。


コメント