育休を取りたいけど職場に言い出せないあなたへ|消防士パパが実践した報告・引き継ぎ・職場調整の全て

育児

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育休を取りたい。でも職場に言い出せない。
そんな悩みを抱えているパパは、消防士に限らず多いと思います。

消防士歴14年目の私が、3ヶ月の育休取得を決意し、上司に報告し、引き継ぎを整えて休みに入るまでの話を正直に書きます。
現場職・シフト勤務・公務員など、「代わりがいない」「前例がない」職場で育休を検討しているパパに特に参考にしてもらえると思います。

職場の祝福ムードの裏にある人員不足・世代間の温度差・引き継ぎの苦労も、包み隠さずお伝えします。

📋 この記事を読むと分かること

  • 消防署で育休を取る際の職場の本音の反応
  • 育休普及に伴う人員不足・世代間の温度差という現実の課題
  • 現場+事務の引き継ぎで徹底したこと3つ
  • 24時間勤務の消防士だからこそ感じた「育休を取ってよかった理由」

私の消防署の育休事情:2023年が転換点だった

私の職場で初めて育休取得者が出たのは、2023年のことです。
それまでは育休という選択肢が現実的に存在しない雰囲気がありました。

県内の消防本部の中では、比較的取得者が多い方だと思っています。しかし職場で初めての取得者は、私の同期でした。
2023年に同期が道を切り開いてくれたことで、私自身は比較的取りやすい状況で育休に入ることができました。前例を作ってくれた同期には、今でも感謝しています。

全国データを見ると、2024年度の男性育休取得率は40.5%と初めて4割を超えました(厚生労働省調査)。
ただし地方公務員(消防士が含まれる)の取得率は31.8%(2022年度)と、民間・国家公務員より低い水準にとどまっています。

消防・警察のような24時間交代勤務・現場職は、代替要員の確保が特に難しい。
「誰かが休めば、誰かが増える」という構造は今も変わっていません。

育休取得を決めた理由

消防士は24時間勤務です。
勤務中は当然家にいられない。非番・週休を合わせてもサポートに限界があります。
出産直後の妻を一人にしておくことへの不安が、取得を決めた最大の理由です。

制度として取れる権利があるなら使う。
そしてその分、周囲に迷惑をかけないための準備を徹底する。
そう決めて、まず直属の上司に報告しました。

上司への報告:意外なほどすんなりだった

正直、多少の覚悟はしていました。
しかし直属の上司は、素直に祝福してくれました。
周囲の職員も同様に、温かく受け入れてくれる雰囲気でした。

2023年以降、職場での育休取得が少しずつ実績を積み重ねてきたことが大きいと思います。
「前例がない」状態から「前例がある」状態になると、職場の空気は変わります。
同期が一番最初に取得してくれたことで、私はその恩恵を受けられました。先に勇気を出してくれた人への感謝は忘れられません。

育休普及の裏にある、職場の本音の課題

祝福ムードの一方で、正直な課題もあります。

  • 人員減による業務負担の増加:育休取得者が増えるほど、残った職員のカバー範囲が広がります。当直の組み方にも影響が出る場合があります。
  • 年休が取りにくくなる:人員がギリギリの状態で回しているため、自分の休暇申請が通りにくくなるという声もあります。
  • 世代間の温度差:育児が一段落した世代の中には、この制度に対してまだ不信感を持つ職員もいます。「自分たちの時代にはなかった」という感情的な部分もあるでしょう。

実際に、引き継ぎや日頃の姿勢が疎かなまま育休に入り、周囲の印象が悪くなった職員を目の当たりにしたこともあります。
制度があることと、それを上手く使えることは別の話です。

全国調査でも「育休取得者が出ると管理職・周囲の業務量が増加する」と答えた職場は46.7%にのぼります(日本の人事部調査)。
消防のような現場職はその傾向がさらに強く出やすい環境です。

引き継ぎで徹底したこと3つ

「育休を取るなら、迷惑をかけない準備をする」というのが私のスタンスでした。
特に力を入れたのは以下の3点です。

  1. 担当業務の直近報告を残さない
    私は救急統計を担当しています。定期的な報告業務があるため、育休前に直近分の報告をすべて完了させてから休みに入りました。「未完成の仕事を残して休む」という状態を作らないことを最優先にしました。
  2. 業務フローチャートの作成
    担当業務の手順を文書化し、代わりに担当する職員がスムーズに動けるようにフローチャートを作成しました。口頭説明だけでは抜けが出るため、見ればわかる形に落とし込むことを意識しました。
  3. 「いつでも連絡して」と伝えておく
    書類を渡しただけで終わりにせず、「わからないことがあればいつでも連絡してください」と担当者に直接伝えました。育休中でも対応できる姿勢を示すことで、引き継ぎ先の不安を少し軽くできたと思っています。

こうした準備があってこそ、気持ちよく育休に入れると感じました。
職場への感謝と、周囲への配慮。それがあってこそ、育休は「お互い様」になれます。

3ヶ月育休を取ってよかった:消防士だからこそ感じたこと

取って本当によかった、と思っています。特に2つの場面で強くそれを感じました。

妻の負担を直接軽減できた
出産直後のママの身体的・精神的な消耗は想像以上です。育休を取っていなければ、妻はその時期を一人で乗り越えなければなりませんでした。
育休中に直接「ありがとう」と言われた時、取得を決めて正解だったと確信しました。

娘の成長を毎日そばで見られた
消防士は24時間勤務です。普段の勤務サイクルでは、帰宅しても子どもが寝ている・次の勤務までに時間がない、という日が続きます。
育休がなければ、この時期の娘の成長のほとんどを見逃していました。
初めて笑った瞬間、寝返りした日——そういう場面に立ち会えたのは、育休を取ったからこそです。

育休を検討しているすべての現場職パパへ

職種は関係ありません。制度は整ってきています。取れる環境にあるなら、取ることをおすすめします。
消防・警察・看護・工場・介護——「代わりがいない」と言われる職場ほど、育休取得のハードルが高く感じられます。でもそのハードルの多くは、準備と報告のやり方で越えられます。

育休取得者が増えれば増えるほど、残った人への負担は現実として増します。
その事実から目を背けず、できる限りの準備をして休みに入る。
それが、次の人が取りやすい職場を作ることにもつながります。

まとめ

「自分の職場では無理」と思っているパパへ。
消防士という、代替が難しい職種でも育休は取れました。
とはいえ、現場職特有の課題——人員不足・世代間の温度差——はまだリアルに存在しています。

私が3ヶ月の育休を取れたのは、上司・職場の理解と、自分なりの準備があってこそです。
迷っている方の背中を少しでも押せれば嬉しいです。

育休中の手続きや節税テクについては、こちらの記事もあわせてどうぞ。

👉 出産後の手続き完全ガイド|役所・職場から祝い金申請まで

👉 育休中に知らないと損する節税テク4選

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