消防士の年収は正直少ない?14年目現役が580万円の内訳を全公開|地方消防のリアル

Uncategorized

「思ったより少ないね。」と言われたことがあります。

消防士というと、危険な仕事だから給料が高そう——そう思われがちです。でも実際はどうなのか。消防士歴14年目の現役消防士長が、令和7年度の年収をすべて公開します。

「消防士の年収っていくらなの?」「地方の消防士って稼げるの?」この記事では、そんな疑問に正直に答えます。

📋 この記事を読むと分かること

  • 地方消防士14年目のリアルな年収(580万円の内訳)
  • 月の手取り・ボーナスの実際の金額
  • 意外と大きい「休日手当」の仕組み
  • 1年目から14年目までの年収推移
  • 「消防士の給料は安い」は本当か?

地方消防士14年目のリアル年収を公開します

まず結論から言います。

消防士歴14年目(消防士長・地方消防勤務)の私の令和7年度の年収は、580万円です。

「多い?」「少ない?」人によって感じ方は違うと思います。でも、「消防士って思ったより少ないんだね」と言われることの方が多いのが正直なところです。

年収580万円の内訳

項目金額(目安)
基本給(月29万円×12か月)約348万円
ボーナス(年2回・手取りで56万円)約70〜75万円(額面)
各種手当(休日手当・夜間手当ほか)約155〜162万円
合計(税込み)580万円

月の手取りはいくら?

月の手取りは25万〜30万円です。

基本給は29万円ですが、共済掛金(社会保険料)・所得税・住民税などが引かれるため、実際の手取りはこの金額になります。勤務によって手当の付き方が変わるため、月によって手取りに5万円ほどの幅があります。

消防士の手当の種類と実態

ここが消防士の給料の「リアル」な部分です。世間のイメージと実態が一番ズレているのも、手当の話です。

① 休日手当——これが一番大きい

消防士の現場職員は、世間一般の休日(土日・祝日)も当たり前のように勤務します。お盆も正月も、関係ありません。

しかしその分、「休日手当(休日給)」がつきます。仕組みはシンプルで、法定休日に勤務した時間に対して、時給の1.3倍程度(条例により125%〜135%)の手当が支給されます。

消防の勤務は24時間勤務(翌日非番)が基本なので、祝日をまたぐ勤務では丸一日分の休日手当が発生します。これが年間でまとまると、かなりの金額になります。私の年収の中でも、この休日手当がもっとも大きな手当です。

② 夜間勤務手当——毎月確実につく

消防の24時間勤務では、夜間(22時〜翌5時)に勤務した分の夜間勤務手当もつきます。毎勤務必ず発生するので、月々の収入を底上げする安定した手当です。

③ 特殊勤務手当・出場手当——自治体によって大きく違う

「火事に出動すれば手当がつくんでしょ?」とよく聞かれます。ただ、これは自治体によって大きく違います。

私の勤める消防本部では、出場手当はありません。その代わり、「特殊勤務手当」として毎月一律4,000円が支給されます。消防業務という危険・特殊な職務に対する固定の手当です。

他の消防本部では、出場手当のみ・特殊勤務手当のみ・両方あり、とパターンはさまざまです。1回の出動で数百〜数千円という出場手当も決して多い額ではなく、いずれにせよ現場系手当の主役は休日手当と夜間手当というのが実態です。

④ 扶養手当・住居手当

家族構成や住居に応じた手当もあります。配偶者・子どもがいる場合は扶養手当、賃貸住宅に住んでいる場合は住居手当が支給されます。こちらも地味ながら年収を押し上げる要素のひとつです。

1年目から14年目の年収推移【実体験】

実際にどう変化してきたか、私の経験をそのまま公開します。

採用1年目(消防学校期間中)

採用されてすぐは消防学校での訓練期間があります。私のときは基本給が約14.3万円で、手取りは12万円以下でした。正直、生活はギリギリでした。採用直後がもっとも給料の低い時期です。

現場配属後(1〜2年目)

消防学校を卒業して現場に配属されると、夜間勤務手当・休日手当などが加わり手取りは約15万円に上がりました。ここからようやく「消防士の給与」という感じになります。

2年目以降——毎年約7,000円の昇給

基本給は毎年約7,000円ずつ昇給していきます。派手さはありませんが、景気に関係なく確実に上がり続けるのが公務員らしいところです。

14年目(現在)

現在の基本給は29万円、年収580万円。14年間で基本給がほぼ2倍になった計算です。

時期手取り目安
採用〜学校期間12万円以下
現場配属後(1〜2年目)約15万円
5年目前後(推定)約18〜20万円
10年目前後(推定)約22〜25万円
14年目(現在)25〜30万円

地方消防と東京消防庁の年収差

同じ消防士でも、勤務地によって年収はかなり変わります。

総務省の統計によると、消防士全体の平均年収は約652万円。私(地方消防・14年目)の580万円はこれより70万円ほど低い水準です。

都市部、特に東京消防庁では「地域手当」が基本給に上乗せされます。同じ経験年数でも年収に100〜150万円の差が生まれることがあります。「地方か都市部か」は、消防士の年収に直結する最大の変数です。

「消防士の給料は思ったより少ない」は本当か?

正直に言います。消防士の仕事内容と責任の重さを考えると、「少ない」と感じる人は多いと思います。私自身、周囲から「思ったより少ないね」と言われることがよくあります。

ただし、こう考えることもできます。

  • ✅ 景気に関係なく給与が安定している
  • ✅ 退職金が手厚い(公務員共済)
  • ✅ 共済年金で老後も安心
  • ✅ 福利厚生が充実している
  • ❌ 年収の数字だけ見ると民間大企業には劣る場合も
  • ❌ 都市部と比べると地方は差がある

年収580万という数字だけで判断するのではなく、安定性・退職金・年金を含めたトータルで見ることが重要です。消防士という仕事のリターンは、給与明細の数字だけに載っていません。

👉 消防士のキャリアアップ:予防技術検定3科目に合格した勉強法はこちら

まとめ

消防士14年目・消防士長・地方消防の私のリアルな年収は580万円でした。

  • 手取りは月25〜30万円
  • 収入の柱は出場手当ではなく休日手当・夜間手当
  • 全国平均(約652万円)より地方は低い傾向
  • 安定性・退職金・年金を含めたトータルの待遇は悪くない

「思ったより少ない」という声があるのも事実です。でも14年間この仕事を続けてきた私の結論は、消防士という仕事の待遇はトータルで見れば悪くないということです。消防士を目指している方、気になっている方の参考になれば嬉しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました